旧ヤム邸で朝食を(ティファニーの指輪をはめて)


梅田のステーションシティシネマで『レディプレイヤーワン』を観て久々に映画による頭のリフレッシュを体感した後、体幹が狂っているような気がして、そんな時はスパイスを体に入れるしかないと、大好きな旧ヤム邸に行った。海老とブロッコリーのオイル炒めのカレーとインドのキーマのあいがけに後がけグリーンカレー。映画の半券を見せると小さなビールをくれた。迷いに迷った注文を終え、一息つき、周りを見渡すと、書店員時代の先輩がいた。俺はこういった偶然に遭遇することが多い。なにせ北海道を旅した時、偶然立ち寄った場所が石川啄木の碑で、彼は俺の誕生日4月13日に亡くなっていた。そこで俺は彼の句を詠み、感銘を受け偶然の出会いこそが大切にしないといけないんだと気づいた。その時一緒にいたベルギーとスイスのハーフ、TV(ティーバァン)は偶然に先輩が働いている先斗町の居酒屋で出会った男だ。その日俺は色々なことに巻き込まれてとても傷ついていたが、彼が偶然立ち寄った店に俺がいたことで、そのまま彼の誘いにすべて乗ることで、俺の人生は行動を第一にすること「まずは行動ありき」大杉栄の信条であるこの言葉を実行していくことになる。(Yさんと偶然出逢ったのは、それから一年半後だが、それは長く長くなるので今回は置いといて)そして素潜り旬になった。笑 すごい偶然だ。

話を旧ヤム邸に戻すと、書店員時代の先輩にスターウォーズについて教えを乞い(俺はまだ『最後のジェダイ』しか観ていない異端さに誇りを持っているのかもしれないが、これは恥ずかしいことかもしれない。だって『ハン・ソロ』を観てから観たいんだ!)、スピルバーグは『レディプレイヤーワン』と『ペンダゴンペーパー』を同時進行で撮ったと聞き、俺もその気持ちわかるなあと思い、作品を夢想したりした。そうなると俺はエマの元へ帰りたくなり、気付けばYさんの実家に向かっていた。

「空を眺めていたら、空にいた」ようにYさんの実家にいた俺は、風呂に入ってからエマに飛びつき愛でるようにあやした。ゲップをさせるのがうまいのは肩にアロマを塗っているからだが、あやすのが上手いのは子どもと周波数が合うからかもしれない。しかし俺は時々混線し記憶をなくしたり別の記憶を捏造してしまうらしい。それと共にある「Aから始まってDで終わる何か」の可能性に怯えながら過ごし、そんなことを考えるともうどうしようもなくなってしまうので、菊地成孔坂口恭平を聴き治療に励む日々である。もう自分を治療する音楽しか必要としなくなってしまった。そして自分に合う音楽は自分で作りたくなってしまう。パパも色々大変である。


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