甘い鳥を見つける

エマが甘い鳥を見つけた。俺は躁と鬱の狭間で寝込んでは暴れまわっている。このまま狂いそうな、俺はどこへでも行ってしまいそうな時、エマは甘い鳥を見つけた。食べるまでもなくこの甘い鳥の鳴く際にたれる涎は俺が偽善でさえも愛であると思えるほどで、甘…

ファイアパンチ

ファイアパンチかまされた、漫画内映画に喜びを感じていた。天体的な交歓に、人体のあろうべき姿には火が必ず宿っていること、もしくは火をまとっていること、そして踊っていること、あるいは踊らされていること、これらを全て満たしている、というよりは満…

ジョナサン・リッチマン来る

ジョナサン・リッチマンが包丁を持って追いかけてきた。手拍子をしていて気持ちが悪い。俺はアコースティックギターを投げつけると、彼はエレキギターが良いらしく、投げ返してきた。the our lives...そう言ったのは彼だったか、それとも俺だったか、もはや…

獣を退けるには

とんでもない臭気で目を覚ますと獣が俺にまたがっていた。東京帰りの疲れで幻覚を見ていたのか、それとも夜の裏側に来てしまったのか、俺には見当もつかなかったが、とりあえず詩を朗読して抗ってみた。しかし、事は大きくなるばかり。俺の右腕は食いちぎら…

階段のバックトランレイション

傘を拾い、道路に叩きつけて、ぶっ壊した。もう一本は襲われた時のために持っている。そんな状況をおかしく思うかもしれないが、俺は最早狂った果実、尖ったナイフと化していて、石原裕次郎なんかワンパン一発だろう。病によって太った躰はこれから鍛える予…

ふたり(以下または以上の)

樹々の肥やしになったあなたを、右頬をブツことで目覚めさせた時、俺は手に持ったスコップを自分に突き刺したのだった。1あなたの右腕はすでに使い物にならなかったから、俺は血でドローイングした。二度と動かないように。2家に連れて帰ると、何か話そうと…

霊性と生成り

アニミズムのおかげで俺は助かっているのだけれど、こうも連続して指輪をハメ忘れることなんてない。どうやら俺は指輪をはめたいみたいだ。清志郎のごとく、とはいわず。セロニアス・モンクのごとく。の方が正しいだろう。では、チャプター1 生成りを全て燃…

夜に沈み込まない、ここは

夜の闇が真っ逆さまに降りて来た時にエマが横にいたら、娘だけれどそのまま空に放り投げるだろう。それに俺は夜の暗殺者たちに追われていて儚くもそれが清算されるのは、光がひいて見えたいまなんだ。だからといってはなんだが、そのまま空に放り投げるだろ…

今日のクックは他でもない俺だった。

「ヌーベル・アフリカン・キュイジーヌとは何ですかあ!!」と叫びながら機関銃を乱射し、テーブルをパン屑で汚したのは、他でもない俺だった。眉毛の剃り残し-いわゆるチンピラ眉-の酷いカルチャー(顔を付けるから良くないんだ。笑)が、俺に向かって突進し…

ゲリラ朗読武者修行

あまりに腹が減り、大雨の中、家を飛び出してマクドに来た。俺は最早軽躁を通り越してかなり病的なところにいる気がしてならない。ちなみに本日のマクドは2度目だ。何かを抱いて歩き、何かを手放してここへ来たのは良いが、読むのは本ばかりで人の心はいつも…

治療のための覚書(戦争と平和)

ずっと躁的で、いつまで続くのかと思ってはいたのだが、ついにその時が来たかのように動けなくなってしまった。重力には逆らえないように、圧倒的に俺は布団の上で押しつぶされていて「ふぐぅぅ」だとか「アジィィィ...」だとか魚の名ばかりが口から出てし…

ハッピーアイスクリーム・ノーリターン(構わないのは神経発達症の忘却、少しの鬱とパニックとの間で)

重力に押し潰されそうになりながら俺は、布団にしがみついていた。言葉にならないうめき声のようなものは、確実に俺は誰かに監視されているという感覚に陥りながらも、それは紋切り型のような症状だということがわかっていた。寝ることに対するオブセッショ…

New “JOKER” and Me

割り当てられた動きを知らされないホテルマンは眉毛を殆ど刈ってしまった。それは台詞だけでは足らず目立とうとしたからで、それに答えるかのように助監督は俺に「中国を話してくれ」と言った。『ジョーカーへの憧れ』眉毛を刈って戻った時、妻は驚いて噴き…

レ・ラリーズ・デニュデ Les Rallizes Dénudés

Yさんは言う。薬のせいか知らないけれど、たまにラリってるよ。夜の暗殺者たちとは真逆の高揚で、つまりは裸のラリーズとは一部分の同意であるなか、俺は個室で、波瑠に似た風邪気味の女性から検査を受けている。「ツミとショウサンはどこがおなじですか?」…

舞うのはいつも俺の方だった

コントロールを失った俺は昇りきる思考とロメロ的パニック、発作と救急車、今年に入ってから、医者の世話になりっぱなしであり、それは今も。である。下腹部はなぜかまだ痛み、さらなる不調を予言しているが、これ以上全てが悪くなることはない。そう言い聞…

病院にてまぼろしの市街戦が(自惚れで虫垂炎を消し去れ)

10 personal musings about ROMA. 1) The opening shot suggests that earth (the shit-infested ground) and heaven (the plane) are irreconcilably far even if they are joined -momentarily- and revealed, by water (the reflection). All truths in R…

ポールマッカートニーの『get enough』をモグリ訳で。

人生数度目かのポール・マッカートニーブーム(ビートルズブームとはまた別。それはこないだ終わったところ)が来ておりまして、何故スイッチが入ったかというと、元旦に発表された新曲『get enough』が最新型ビートルズ、というよりカニエに影響を受けたビー…

ゴーン・ボウイ・スナップス

『ROMA』の泡が排水溝に流れ落ちるまでを観たんですけど、もう凄いですね。笑 これフェリーニのローマじゃなくてアマルコルドみたいじゃないですか?それともローマでしたっけ?笑 まあ、とにかくフェリーニですよ!凄いなあ。ずっと凄いのは最寄り駅のホー…

娘がシャイニング

絶対観るけどまだ観れていない映画ランキングでベスト3に入る『シャイニング』をついに観たんですけど、めちゃくちゃ面白かったです。笑 何が面白いって、机に突っ伏したジャック・ニコルソンが「ウワア、オワァー」とうなされる度に、寝ているエマがビクビ…

俺の出会い頭の挨拶に、グッドバイって言った理由を教えてほしい

切除した盲腸はホットプレートで焼こうと企んでます。あけましておめでとうございます。トリュフ塩で食ってやろうと思います。今年もよろしくお願いします。14日から入院して15日に手術。いよいよ慢性虫垂炎が治る時が来ました。1ヶ月半、長かった。腸がどっ…

中国でヴィヴィット・ボウイ(start man)

飲み込まれたのが水着の中で、俺はシャブシャブで、デヴィッド・ボウイと付く曲名に入り込んでしまっていた。ただすぐに帰ってきてしまったのは、電車内で551の豚まんを貪る少女ふたりのせいだった。これを無邪気と呼べるのなら、俺は笑顔でその豚まんを奪い…

ウェブマガジンの悪魔のようなあいつ(だけどジュリー)

多重人格の猿がいないとは言えないこの森で、何遍も焚き火をしていると見えてくることがある。顔の傷が増えていくんだ。痛え、痛えって言ったことか、何度も!困ったのは、その傷がなかなか治らない。俺は、ウェブマガジンを読み漁ったが解決策は得られず、…

詩人の冬は言葉よりも暖かい(詩集が出来たなら)

体調は地獄だ。腸がふつふつと煮えている。慢性虫垂炎の可能性がゼロではないと言われた俺は、トニー・レオンのような髪型にした。身なりだけはちゃんとしようと思ったからだ。インスタで加工した写真に写る俺はゲイに見えたが、俺は今の俺を気に入っている…

エグザイル(ずっと前から俺は)

アツシみたいな歌い方は無理だけれど、タカヒロみたいには歌えるんじゃないか、ヒロみたいに踊れないけれど、エグザイルには入れるんじゃないか。の集合体がエグザイルだとしても、ロバートハリスのエグザイルには敵わないだろう。え、オッサンの方はエグザ…

感染後過敏性腸将校

ウイルス性腸炎のくせにずっと治んねえな、半フォーエバーかなって思っていたら感染後過敏性腸症候群。ずっと腹がキリキリし、微熱がある。微熱は風邪かもしれないし、キリキリマイかもしれない。全快だなんだって言ってたのだって、我慢でしかなかったわけ…

煙草物語(エマとハナ肇)

救急搬送されてから、煙草が吸いたいって気持ちが全く起こらないまま6日が経って、ああもう俺これから吸わないんだろうなあって思っていたんですよね。でもなんか今日ずっと口が寂しくて、ハイチュウ食べたりとか、パン2つ一気に食ってみたりとか、カフェオ…

嘔吐はサルトルだけじゃない。(ヴァーと吐いたウルフなんて怖くない)

お久しぶりです。連絡が途絶えていると感じているであろう方々へ。実は先日、一晩で14回吐いて脱水症状で救急車で運ばれてしまいました。過呼吸になって手が固まったので、救急隊員が「旦那さんは身体がホルマリン漬け状態になっています」とYさんに言ったそ…

ザ・ダイナマイツ(お父さん)

ああ、なんか疲れたなって感じた時はホルモンを大量に食べて腸内洗浄し、カフェオレを飲むと大抵は良くなる。これが間違っていると感じ始めている今だから言えるけれど、お腹がずっと痛いし、獣臭い身体になってしまっている。日本人はちょっと自傷気味で切…

ニフレルのアメリカンビーフステーキ家族展望

「気に触れる」俺が数々の鳥によって喉をやられた時、装苑コラボのインスタレーションは牧歌的だったと思っていたが、本当に牧歌的なのは座っているだけでビーフステーキが運ばれてくる店だった。枚数を聞かれ、3枚と答えると丁度良い大きさのビーフステーキ…

バイシクルレース(エマが眠るまでの)

エマを眠らせる為に肩に塗ったアロマは、蓋を開けるたびに日本の鳥の数を1匹だけ増やす効果(※俺調べ)も有り、今回が20回目の使用だった。俺はバードフレンドリーコーヒーよりも良いことをしているという自負で満ちているがエマは眠らない。『ボヘミアンラプ…