レ・ラリーズ・デニュデ Les Rallizes Dénudés


Yさんは言う。

薬のせいか知らないけれど、たまにラリってるよ。

夜の暗殺者たちとは真逆の高揚で、つまりは裸のラリーズとは一部分の同意であるなか、俺は個室で、波瑠に似た風邪気味の女性から検査を受けている。

「ツミとショウサンはどこがおなじですか?」
「罪は、罪と罰の罪ですか?勝算とは勝つ算段ですか?」
「んっ、1つは合っています。罪です。んは、間違いは勝算で、褒め称えるほうです。ェ、称賛です」
「そうですか。与えるものですね」

この波瑠はやましい声を出している。俺はそれ気になって検査どころではなかったが、なんとか上手いことを言おうと躍起になっていた。

「下心とはなんですか?」
嘘みたいな話だが、本当に波瑠は言った。
「今。でしょうか?」

そう俺が言ったかどうかはこうなっては定かではないが、夜の暗殺者たちは俺を狙うことになるだろう。