自主映画上映会「悪魔で俺たちはこうするだけ」感想


9月22日に文芸同人しんきろうボス企画自主映画上映会「悪魔で俺たちはこうするだけ」(命名素潜り旬)が開催されまして、椅子的には満席で嬉しい限りです。ボスの先生や素潜り弟ジーザス監督の友人たちが来てくれたり、ありがたすぎる観客がね、挨拶したら見えるわけですよ。自分(出演のみも含む)の作品がスクリーンで上映されることには少し慣れて来てしまったのですが、お客さんの顔を見るのには慣れないです。嬉しい。

このブログを読んで、観たくなる自主映画があれば良いという思いから、簡単に上映作の感想を書きます。完全なる褒めでいきますが、それでも気に障ったらすみません。笑

『オン・ザ・道路』杉山東洋監督
完全アイフォーン製作のビートニクに憧れる若者のロードムーヴィ。ビートに対してアイフォーンで撮るっていうのはかなり良いアプローチだと思うんですよね。だってジョブズでしょう。笑 安直ですか?いえいえ、アン直ですよ。アンプに直なナイスアプローチですよ。ゲイリーシュナイダーに教えたい!笑 あと、上映時間の30分が殆ど車内。ビートニクなのにずっと車内!ここがある意味オンザ道路です。もはや閉じ込められているような気がしてくるんですよね。「こいつら早く車から降りねえかなあ」という感覚。これが登場人物が抱える若者特有の閉塞感に繋がるわけですよ!!!!!監督は無意識かもしれませんが。無意識こそ作品を表していると思います。特に自主映画は。

 『撤退、及びそれに伴う孤独についてのブルースと超越論的銃撃戦』去年ぴあ準グラM監督(色々な理由でこの上映会に関してはネットで名前が出せない人?)

濱口監督や三宅監督が纏っているものを同じく持っている方な気がしました。それも銃を持って纏っているような。現代の作家だなあと。俺の中での自主映画のステレオタイプはこういう映画で、押さえるところを全て押さえているという、抜け目ない方だなあと。映画を愛している人だなあと。感じました!俺とはやり方は全然違いますが負けません!


『素潜り旬探偵事務所』1話から10話。
この探偵は頭も悪いし、めちゃくちゃ弱いんですよね。今迄いないですよ。笑 みんな賢いか強い。笑 だから俺は、こういう探偵物が見てみたかった。皆さんも新鮮に感じると思います。暴力に対して受け身である代わりにそれを笑いに変える。暴力は描くものではないんですよ。暴力は餌にする(絶対になくならないものですからね、どんな世でも)。暴力をそのまま描くことなんて誰でも出来ますし、それなりにウケるんで癖になっちゃうのは分かりますが、もう終わりですよ。これからの暴力の話をすると、探偵事務所関係なくなっちゃうんでやめますが。
このドラマは全てハンドメイドで、音楽やら爆弾やらなにからなにまで素潜り旬探偵事務所が作っています。震災前の牧歌的な茨木市が存在するのもいいですねえ。泣けます。

『の・獣 outsider&beast』
Don’t think,フィィィィィィィイィィィルゥ…

「考えるな、感じろ」ってことなんですけど、この言葉は、考えた上でそれを忘れて感じてみろってことなんですよね。だから考えずに見て、わかんねえや。はただの馬鹿なんで。笑 ジャズでお馴染みの「うんちくたれがいるからジャズを聴かない若者が増えた。そうじゃなくてジャズは感じるものだ」っていうの今でもネットでめちゃくちゃ見るんですけど、そりゃジャズ聴かれなくなるなって思います。音楽を聴いて考えることは音楽を感じる上でめちゃくちゃ大事なんですけど、そこすっ飛ばして楽しもうだなんてねえ。そりゃ消費社会なりますよ。簡単な曲ばかりで踊っちゃいますよ。考えること、そして語ることが大事です。そうやって聴かれてきました音楽。『の・獣』見てください!笑



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