あの夏のしんきろう宣伝文『バグースに寄せた波はテキストのみちひき』

f:id:sumogurishun:20180525115039j:plainあの夏(白浜で行われたイベント「バグース」にしんきろう一座で出店した。今年もあるみたい)のしんきろう宣伝文が下書きから消されずに出てきたので、ここで公開してから爆破する。ちなみにこの『しんきろう』というのは素潜り旬が詩や小説を載せてもらっている文芸同人誌で、いまは結構な巻数が発行されている。ほとんど手売りなので、どこに置いているかはわからないし大体売り切っているはずだが、京都メトロの上のナイショコーヒーや、出町付近のまほろばでは見かけた。この日記にも登場した思索者サワムラタカヒロ、五反田の姐やんやボビーオロロロ、トミーザジャイアントらは地下に蠢くしんきろうである。ディクテ姐やんも多分そうだ。何人いるかはわからないしお互いがお互いを隙があれば、シバこうとしている。ボスはその名の通りボストンストロング。気になれば素潜り旬までご連絡を。

では、以下あの夏のしんきろう宣伝文『バグースに寄せた波はテキストのみちひき』


いきなりですが、俺たち物書きがこの海でなにをできるかと言うと、書いた文章を売ること、そしてこの日を書き上げること。この結果入ったお金はあなた方に還元することはできないが、写真でも映像でも音でもなく、文字として、いや、一個人の文章として残ることは、全人類文筆家化した現代で、インターネットの海でタイムカプセル化するであろうSNSという媒体で、ではなく、紙面であなた方の体験が他人の文章で残るということはサマーウォーズでは得られない。

いま、街のこどもたちは進撃の巨人の主人公の巨人化する際に腕を噛みちぎる仕草を無我夢中で真似をしてはグロテスクなものに付き合わされている母親の潜在的自傷癖を燻らせ、親子共々リストカッターとしてカニバリズムに接近した近親相姦に励む姿が見受けられるが、あの仕草は『ときめきに死す』の沢田研二に由来しており、森田芳光監督の先見性には、とりあえず驚かされるが、この海では誰も巨人になれないし、手首の傷はもう見せていくしかない。俺たちが手首を噛みちぎって大きくできるのは股間もしくは乳首だけであり、浮き具のように股間や乳首を膨らませながら、志村けんの白鳥のように、久本雅美のレリジャスハラスメントチックな舞のように、音楽に身を任せ、俺たち文筆家は踊るしかない。みなさん一緒に楽しみましょう。