西風(画像上に)

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ビルドアップするために二郎系に行き、同じものや俺よりも少ない麺を頼んだジジイどもを蹴散らすほどの速さで食べ終えた俺は、もはやただの細身ではない。ギラついた目で家に帰ると、弱ったゴキブリがおり、一瞬ひるんだのちホームアローンばりに声をあげたが、この時の俺はいつもと違った(もしかしたら俺は変わり始めたのかもしれない)。サングラスをかけて視覚効果を得、ある種の無敵感を手に入れた俺は香港のトラディショナルな歌『思慕的人』を流しながらチリトリでゴキブリを掬い、そのまま家を飛び出して数十メートル先の高校の側まで走り、並木道に放り投げた。何事もなかったかのように振舞う金城武のように振舞い、玄関で煙草を三本続けて吸った。

「ジミー・ンガイと言ってみよう」
Yさんの実家にある歯ブラシのケースには「修人sama」と書いてある。様がローマ字になっているのだ。はじめは何のことか分からず「修人 sun la」だと思っていた。ついに義理の父も俺をブルースマンだと気付いてくれたのかと感激し、次に実家に泊まる際にはアコースティックギターを担いで行こうとまで考えたが、そんなはずはない。思い直した俺はスタンガンで義理の父を気絶させ、ポケットに三万円を入れておいた。これがサン・ラの洗礼である。

テレビをつけるとニュースがやっていて、全く混線していないとは言えなかったが、少し様子が違っていた。黒をバックに太字で言葉が現れ、その後ニュース映像が流れている。これはゴダールの手法だが、今では誰だって真似できるものだ。外せば外すほど本人に近づくという危うさは、マニアほど遠のき面白みさえ失うが、マニアは面白く無い方が本人に近づくと考えているという気がフレテしまいそうなパラドクスに、誰が喜ぶのかと思っていたが、へんな日本語でこんな風に言うヤツがいた。

ノートルダム・デ・ランデス:「映画制作者は映画に挑戦し、このビートと戦う領域を守る」
1日前 「映画を製作するときにZADを守るためには、実験のアイデアを守ることです」(写真:5月17日木曜日、ZADの第2フェーズの避難)。 Julia Pascual / The World トリビューン。映画館で働いている私たちは、ジャン=リュック・ゴダールに最初に帰属した映画「ウインドウエスト」のZADを支持し、巧妙なパロディーとして賞賛されました。これは、1970年に「What To Do」と題された宣言を思い起こさせます。これらの有名なフレーズは、次のように由来しています。「政治的な映画が作られなければならない。あなたは映画を政治的に制作する必要があります。 " これら2つの弁証法的命題は、政治と映画の境界を曖昧にしながら、私たちの立場を明確にする必要性を肯定する壮大なテキストの基礎を構成しています。彼らは取られているが、足を引っ張らないから。私たちは警察やデモ参加者の側にいることはできません。 1とすることは、実際の映画と偽の映画があると信じることです。 2は、真実が闘争にあることを知ることです」